ランディングページとホームページの違いとは?どっちを作るべきかを徹底解説

ランディングページとホームページの違いとは?どっちを作るべきかを徹底解説

「広告を出そうとしたら『まずはランディングページ(LP)が必要です』と言われた」
「制作会社の見積もりに、LP制作とホームページ制作が別々の項目・別々の金額で並んでいて、正直どっちが何なのかわからない」

きっとこのようなモヤモヤを抱えているのではないでしょうか。

数万円から数十万円という決して安くないお金を、よくわからないまま払ってしまって、成果が出なかったらどうしよう。専門用語で丸め込まれて、必要のないものを高く買わされたくない。その不安、とてもよくわかります。

この記事では、単なる言葉の違いの解説では終わらず、「自分のケースなら、こっちを作ればいい」と判断して行動できるようになることをゴールとしています。

最初にひとつだけ、大事な前提をお伝えしますが、LPとホームページは「どちらが優れているか」を競う対立関係ではありません。ただ役割が違うだけです。

また、本当に決めるべきは別にあります。それは、「あなたが今ほしいのは”今すぐの行動”なのか、それとも”長期の信頼”なのか」という、あなた自身の目的です。ここから逆算すれば、答えはとてもシンプルになります。それでは、一緒に整理していきましょう。

目次

結論:LPとホームページは「対立」ではなく「役割分担」。目的が違うだけ

時間のない方のために、まず結論からお伝えします。ランディングページ(LP)とホームページの違いは、優劣ではなく「役割」の違いです。ひとことで言えば、次のように整理できます。

  • ランディングページ(LP)=訪れた人に「今すぐ1つの行動」をさせる営業マン
  • ホームページ(HP)=会社やサービスの信頼を積み上げる会社の顔

なぜ「役割の違い」と言い切れるのでしょうか。それは、両者がそもそも達成しようとしている目的がまったく異なるからです。LPは「申し込み」「購入」「問い合わせ」といった1つのゴールに全力を注ぐために作られます。一方でホームページは、会社概要・事業内容・実績・採用情報など、複数の情報を網羅して長期的な信頼を築くために作られます。目的が違うのですから、優劣を比べること自体が的外れなのです。

包丁とフライパン、どっちが優れた調理器具ですか?と聞かれても困りますよね。切るための道具と焼くための道具は、そもそも用途が違う。LPとホームページの関係も、まさにこれと同じなんです。

たとえば、期間限定のキャンペーンで「今月中に申し込んでほしい」なら、余計なリンクを削ぎ落として申込ボタンまで一直線に導くLPが力を発揮します。逆に、「うちはどんな会社で、どんな実績があるのか、じっくり知ってもらって信頼されたい」なら、複数ページで情報を見せられるホームページが向いています。同じ「Web上のページ」でも、役割がまるで違うのです。

ですから、迷ったときの実用ルールはこれ1つで十分です。

迷ったときの黄金ルール

まず「達成したいゴールを1つ」に決める。ゴールが1つに絞れるならLP、複数の入口と信頼構築が必要ならホームページ。これだけで、大半のケースは判断できます。

とはいえ、「それはわかったけれど、そもそも言葉の意味がふわっとしていて腑に落ちない」という方も多いはずです。実は、LPとホームページの違いがわかりにくいのには、はっきりとした「原因」があります。この先は、①言葉のねじれの解体 → ②違いの比較表 → ③YES/NOの判断フロー → ④ケース別パターン → ⑤費用の理由 → ⑥両方を使う場合の地図、の順に進みます。読み終えるころには、あなたのケースの答えが手元に残っているはずです。

その前に:あなたのモヤモヤの正体は「言葉のねじれ」

結論の前に、どうしても先に解いておきたい”モヤモヤの正体”があります。それは、LPとホームページの違いがわかりにくいのは、あなたの理解不足のせいではなく、そもそも言葉が二重の意味で使われているからだ、ということです。

「自分の理解力が足りないのかな」と少しでも思っていたなら、どうか安心してください。原因はあなたではなく、言葉のほうにあります。この「言葉のねじれ」を先にほどいておくと、この後の比較がスッと頭に入ってきます。実はここを丁寧に説明している記事は意外と少なく、多くの人が定義を並べられただけで「で、結局どっち?」と置いてけぼりにされています。まずはこのねじれを、2つの言葉それぞれについて解いていきましょう。

「ホームページ」のねじれ:本来は”トップページ”、日本では”サイト全体”

まず「ホームページ」という言葉。実はこれ、本来の英語の意味と、日本での使われ方がズレています。ここが混乱の第一の原因です。

英語の “home page” は、もともと「Webサイトの入口となるトップページ(表紙)」1枚を指す言葉でした。ブラウザの「ホームボタン」を押すと表示される、あのページのことです。ところが日本語の「ホームページ」は、いつの間にか「Webサイト全体(会社の公式サイトまるごと)」を意味する言葉として定着しました。

「会社のホームページ作ったんだ」と言うとき、トップページ1枚のことを指している人はまずいませんよね。会社概要も事業案内も問い合わせフォームも全部ひっくるめた”サイト全体”のことを、日本では「ホームページ」と呼んでいるんです。

あなたがこの記事を検索したときも、おそらく「ホームページ=会社の公式サイト全体」という緩い意味で使っていたはずです。それで正解です。本記事でも「ホームページ=複数ページで構成されたWebサイト全体」という日本語の慣用的な意味で扱います。ここで読者のあなたと定義を合わせておきます。

「ランディングページ」のねじれ:広義(着地ページ全般)と狭義(申込特化の1ページ)

次に「ランディングページ(LP)」。こちらはさらに厄介で、1つの言葉に2つの意味が同居しています。この二重性を知らないと、制作会社との会話が噛み合わなくなります。

ランディング(landing)とは「着地」という意味です。ここから、LPには次の2つの使われ方が生まれました。

  • 広義のLP:ユーザーが検索や広告から流入して最初に「着地」するページ全般のこと。アクセス解析(Googleアナリティクスなど)の世界で使われる意味で、トップページでも記事ページでも、最初に開かれればそれが「ランディングページ」です。
  • 狭義のLP:広告やキャンペーンの受け皿として作られる、縦長1ページで完結し、申込・購入という1つの行動に絞り込んだ専用ページのこと。マーケティングや制作の現場で「LPを作る」と言うときは、ほぼこの意味です。

あなたが「ランディングページとホームページの違い」を知りたいと思ったとき、頭に浮かんでいたのは間違いなく狭義のLP(縦長1ページの申込特化ページ)のはずです。ですから、本記事で「LP」と言うときは、この狭義のLPを指します。広義の意味は、この後のFAQで改めて触れますので、いったん脇に置いて大丈夫です。

もっと知りたい人へ:なぜ2つの意味が生まれたのか

もともとは「広告をクリックした人が着地する専用ページ」を作ったところ、余計なリンクを削って1つの行動に集中させると成約率が上がる、という知見が広まりました。そこから「縦長1ページ・行動特化」というスタイル自体が「ランディングページ」と呼ばれるようになり、狭義の意味が定着したのです。一方、アクセス解析の分野では「最初に着地したページ」を淡々と指す広義の意味が残り続けました。同じ言葉が、業界によって別の意味で使われているというわけです。

だから本当の比較は「狭義のLP」対「日本語のホームページ(=サイト全体)」

ここまでを整理すると、あなたが本当に迷っているのは次の対比だとわかります。

あなたが本当に比べたいもの

「1ページ完結・行動誘導に特化したLP」「複数ページで網羅的に見せる、会社の顔としてのホームページ」

言葉のねじれを解いてしまえば、対比の構図はこれほどシンプルになります。「ずっとモヤモヤしていたのは、これだったのか」と感じていただけたなら、この記事の半分の役目はもう果たせています。ここから先は、この2つを具体的な観点で並べて、あなたのケースに当てはめていく作業です。

ランディングページとホームページの違いを一覧表で整理

言葉のねじれが解けたところで、いよいよLPとホームページの違いを観点別に一覧で整理します。社内での説明や稟議、制作会社との打ち合わせにそのまま使えるよう、9つの観点でまとめました。まずは全体像をこの表で掴んでください。

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観点ランディングページ(LP)ホームページ(HP)
目的1つの行動(購入・申込・問い合わせ)を今すぐ促す信頼構築と情報網羅。複数の目的に対応
ページ数・構造縦長1ページで完結複数ページ(会社概要・サービス・実績など)
導線(他ページへのリンク)極力なし。CTAまで一本道グローバルナビで複数ページを回遊
情報量1つのゴールに必要な情報だけに絞る会社・サービスの情報を幅広く網羅
主な集客経路Web広告・SNSからの誘導が前提SEO・自然検索・指名検索・名刺・パンフ
費用相場(目安)10万〜60万円台30万〜100万円超
制作期間(目安)数週間〜1.5か月程度1〜3か月以上
更新・運用広告と一体で改善(ABテスト等)継続的な更新・SEO運用が必要
向いている用途キャンペーン・単品販売・申込獲得企業ブランディング・採用・複数事業紹介

※費用・期間はあくまで目安です。デザインやコピーの質、ページ数、機能によって大きく変動します。詳しくは後半の「費用の違いと、その理由」で分解して解説します。

この表、便利なんですが、実は”表だけ見て決める”のは危険です。あなたのケースがどの行に一番効くのかは、次の「判断フロー」で当てはめてこそ見えてきます。表で満足せず、もう少しだけお付き合いください。

表の主要な観点について、少しだけ深掘りしておきます。ここを理解しておくと、判断フローの精度がぐっと上がります。

目的の違い:LP=「今すぐ1つの行動」/HP=「信頼構築と情報網羅」

最も本質的な違いは「目的」です。LPは1つの行動に、ホームページは複数の役割に、それぞれ最適化されています

LPが目指すのは、購入・申込・問い合わせ・登録といったたった1つのゴールです。訪れた人を、そのゴールに向かって迷わせずに動かすことだけを考えて設計されます。対してホームページは、会社やサービスの全体像を伝え、信頼を築き、採用や既存顧客への情報提供まで、複数の目的を1つのサイトで担います。この目的の違いが、後述する構造や集客方法のすべての違いを生み出す根っこになっています。

構造・見た目の違い:LP=縦長1ページ一本道/HP=複数ページを回遊

目的が違えば、構造も正反対になります。LPは「一本道」、ホームページは「回遊路」です。

LPは縦長の1ページで、ファーストビュー(最初に見える画面)から申込ボタン(CTA)まで、スクロールするだけで自然にたどり着くよう一直線に設計されます。あえて他ページへのリンクを排除するのは、訪問者を「離脱させる寄り道」を作らないためです。一方ホームページは、画面上部のグローバルナビゲーション(会社概要/事業内容/サービス/お問い合わせ、といったメニュー)から、訪問者が自分の関心に応じて複数ページを自由に回遊できるように作られます。片や寄り道禁止、片や自由散策。この見た目の違いは、目的の違いがそのまま形になったものです。

集客・流入経路の違い:LP=広告・SNS前提/HP=SEO・指名検索・名刺

意外と見落とされがちなのが「どうやって人を集めるか」の違いです。LPは広告で連れてくる、ホームページは自然に見つけてもらう——ここが大きく分かれます。

LPは基本的にWeb広告やSNSからの誘導が前提です。1ページ完結で他ページへのリンクがないという構造は、検索エンジンからの評価(SEO)を得にくいため、LPだけを置いておいても自然には人が来ません。だからこそ、広告費とセットで運用するのが基本になります。対してホームページは、複数ページで情報が豊富なぶんSEO・自然検索・指名検索(会社名での検索)に強く、名刺やパンフレットを見た人の「受け皿」としても機能します。

ここは費用に直結する超重要ポイントです。「LPを作れば勝手に売れる」と思っていると危険。LPは”広告というエンジン”がないと動かない乗り物だ、とイメージしておいてください。

メリット・デメリットの違い

それぞれの長所と短所も整理しておきましょう。ただし大前提として、デメリットの多くは「使い方を間違えたとき」に出るものです。役割どおりに使えば、短所は自然とカバーされます。

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メリットデメリット
LP成約率(CV)を伸ばしやすい/広告と連動して改善が速い/メッセージを1点に集中できる広告費とセットで費用がかかる/SEOに弱く自力集客は困難/内容が刺さらないと直帰されやすい
HP幅広く集客できる/信頼を構築できる/SEO資産が長期で積み上がる成果が出るまで時間がかかる/継続的な更新・運用が必要/1つの行動への集中度は低い

こうして並べると、両者は「弱点を補い合う関係」であることがよくわかります。LPの弱点(SEOに弱い)はホームページの強み、ホームページの弱点(即効性がない)はLPの強み。だからこそ、後半で触れるように「両方を役割分担で持つ」という選択が実務では自然になるのです。

【判断フロー】あなたはどっちを作るべき? YES/NOで診断

ここが、この記事の目玉です。表で違いはわかっても、「で、自分のケースはどっち?」が残りますよね。そこで、YES/NOに答えていくだけで自分に必要なものが見えてくる判断フローを用意しました。頭の中で、あるいは紙にメモしながら、順番に答えてみてください。

Q1

達成したいゴールは「1つ」に絞れますか?
YES(例:この商品を申し込んでほしい、だけ)→ LP寄り
NO(会社概要も実績も採用も見せたい、複数ある)→ HP寄り

Q2

主な集客は「広告を回す」予定ですか?
YES(広告費をかけて一気に集める)→ LP寄り
NO(SEOや自然検索で長期にじっくり集めたい)→ HP寄り

Q3

会社やサービスの信頼情報(会社概要・実績・複数商品)を見せる必要がありますか?
YES(信頼されないと売れない商材だ)→ HP寄り
NO(商品の魅力だけで判断してもらえる)→ LP寄り

Q4

今すぐ(今月中など)に成果を出したいですか? それともじっくり資産を作りたいですか?
今すぐ成果がほしい → LP寄り
じっくり資産を育てたい → HP寄り

いかがでしたか。4つの質問で「LP寄り」が多かった方はLPを、「HP寄り」が多かった方はホームページを優先するのが、あなたのケースの答えです。この判断の根っこにあるのは、たった1つの問いです。

すべての判断の根っこにある問い

選ぶべきは「LPか、ホームページか」ではありません。「あなたが今ほしいのは”今すぐの行動”か、それとも”長期の信頼”か」——この問いに答えられれば、道具は自然と決まります。

「YESとNOが半々でどっちも当てはまる…」という方、ご安心を。それはあなたが優柔不断なのではなく、本当に”両方必要”なケースなんです。その場合の作り方は、この後の「両方必要の地図」で解説します。

ケース別「あなたはこっち」:目的・業種でわかる具体パターン

判断フローを、もっと「自分ごと」に落とし込めるよう、目的別・業種別の具体パターンを用意しました。あなたに近いケースを探してみてください。それぞれ「なぜそちらか」の理由も添えているので、判断の再現性が身につきます。

目的別:こんな目的ならこっち

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あなたの目的おすすめなぜそちらか
新商品を広告で今すぐ売りたいLP1つの購入行動に集中させたいから
会社の信用を整え、複数サービスを見せたいHP複数の入口と信頼構築が必要だから
セミナー・キャンペーンの申込を集めたいLP期限つき・単一ゴールで一本道が効くから
採用・企業ブランディングを強化したいHP会社の全体像と継続的な情報発信が要るから

業種・事業フェーズ別:こんな事業ならこっち

  • LPが向いている事業:単一商材の通販、エステ・サロンの体験申込、スクールの無料体験・説明会、単発の資料請求。「1つの商品・サービスを、決まった人に、今すぐ申し込んでもらう」構図の事業。
  • ホームページが向いている事業:複数事業を持つ企業、BtoBで検討期間が長い商材、実績や信頼で選ばれる士業(税理士・弁護士など)、採用に力を入れたい企業。「信頼されてから選ばれる」構図の事業。

これから起業・新規事業を立ち上げる人へ:段階ロードマップ

「ゼロから立ち上げるので、まだ何もない。予算も限られている」という方には、段階を踏むロードマップをおすすめします。最初から全部を揃える必要はありません。

STEP1

まずLP1枚で商品を検証する。少額の広告を回して、その商品・サービスに反応があるか(申込が取れるか)を最小コストで確かめます。

STEP2

反応が出て軌道に乗ったら、ホームページを整える。事業として続く手応えを掴んでから、信頼基盤となるホームページに投資します。無駄打ちを避けられます。

限られた資金を、いきなり大きなホームページに投じてしまうと、もし商品が市場に合っていなかったときのダメージが大きくなります。「小さく試して、当たってから広げる」——これが新規事業でお金を無駄にしないための鉄則です。

費用の違いと、その”理由”(なぜ金額が変わるのか)

ここは、発注を検討している方が最も知りたいところでしょう。結論から言うと、費用は「ページ数」だけで決まるのではなく、”何にどれだけ手間(工数)がかかるか”で決まります。相場だけでなく、この「理由」まで知っておくと、見積もりを見たときに丸め込まれなくなります。

費用相場の目安

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制作費(目安)別途かかりやすい費用
LP10万〜60万円台広告費(運用)/サーバー・ドメイン
HP30万〜100万円超サーバー・ドメイン/更新・保守費

※金額はあくまで目安です。フリーランスか制作会社か、テンプレートか完全オリジナルかでも大きく変わります。特に見落としがちなのが、LPは「制作費とは別に広告費が継続的にかかる」という点。LPは広告で人を集める前提なので、ここを見込まずに予算を組むと後で苦しくなります。

なぜ金額が変わるのか:工数の中身を分解する

「1ページのLPより、複数ページのホームページのほうが高いに決まっている」——そう思っていませんか。実は、これは必ずしも正しくありません。理由は、価格を決めるのがページ数ではなく工数だからです。

LPは”1ページだから安い”わけじゃないんです。むしろ「どう言えば申し込んでもらえるか」を設計するセールスコピーや、目を引くデザインに手間が集中する。1ページに全神経を注ぐぶん、単価が高くなることも珍しくありません。

  • LPの工数が集中する場所:セールス設計(どんな順番で何を伝えれば申し込むか)、コピーライティング、訴求力の高いデザイン。ページは1枚でも、中身の”密度”に手間がかかる。
  • ホームページの工数が集中する場所:ページ数の多さ、CMS(更新システム)の構築、回遊しやすい設計、全体の統一感。1ページあたりは軽くても、”数”と”仕組み”で総額が上がる。

つまり、「ページ数=価格」ではなく「工数=価格」。この誤解を解いておくだけで、見積もりの内訳を正しく読めるようになります。

発注前に決めておくべきこと

制作会社と対等に話し、後悔しない発注をするために、相談する前に自分で決めておくべきことを挙げておきます。ここが固まっていると、見積もりの精度も上がり、余計な費用も避けられます。

  • ゴール:このページで最終的に何をしてほしいのか(購入/申込/問い合わせ)
  • CVの定義:「成果」を何で測るのか(申込件数/資料請求数など)
  • 流入経路:どうやって人を集めるのか(広告/SEO/SNS)
  • 運用体制:作った後、誰が更新・改善するのか

この4つをメモにして持っていくだけで、「言われるがままに高いものを買わされる」リスクはぐっと減ります。要望を言語化できる発注者は、制作側からも信頼され、結果的に良いものが安く上がりやすいのです。

実は多い「両方必要」——HPと広告用LPを連携させる地図

ここまで「どちらを選ぶか」で話を進めてきましたが、実務で最も多いのは「役割を分けて、両方を持つ」という形です。判断フローで「YESとNOが混ざった」方は、まさにこのパターンに当てはまります。最後に、両方を連携させる全体像を地図として描いておきます。

なぜ両方持つのが自然なのか。それは、LPとホームページの弱点が、ちょうど互いの強みで補い合える関係だからです。前半のメリット・デメリット表を思い出してください。LPはSEOに弱いがホームページはSEOに強い。ホームページは即効性がないがLPは即効性がある。役割を分ければ、無駄なく両取りできるのです。

基本形:役割を分けて持つ

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役割担当やること
信頼の基盤ホームページ指名検索・名刺・SEOの受け皿。会社の顔として長期の信頼を育てる
刈り取りの主力広告用LP広告から流入した人を、1つの行動へ最大効率で導く

連携の動き:循環をつくる

両方を持つと、次のような「循環」が生まれます。この流れをイメージできると、Web施策の全体像がクリアになります。

STEP1

広告 → LPで、今すぐの申込・購入を最大化する(刈り取り)。

STEP2

LP内やサンクスページ → ホームページへ導線を張り、「本当に信頼できる会社か」を確かめたい人の不安を補完する。

STEP3

ホームページのSEO資産が、広告費をかけずに指名検索・自然検索からの流入を長期的に育てる。

順番の指針:どちらから作るか

両方が必要でも、同時に作る必要はありません。予算とフェーズに応じて順番を選べばよいのです。ここでも「目的から逆算する」という一貫したロジックが効きます。

  • 「LPで検証 → HPで基盤」:まず商品が売れるかを検証したい、今すぐ成果がほしい新規事業・スタートアップ向き。
  • 「HPで基盤 → LPで刈り取り」:すでに事業に信頼が必要で、まず会社の顔を整えたい既存企業・BtoB向き。

どちらの順番が正解かは、やはり「今のあなたに必要なのが”今すぐの行動”か”長期の信頼”か」で決まります。この記事を貫く1つの問いに、最後まで戻ってくるわけです。

よくある質問(FAQ)

LPだけでも集客できますか?

原則として、LPは広告やSNSとセットで運用するものです。1ページ完結で他ページへのリンクがないという構造上、検索エンジンからの評価(SEO)を得にくく、LPを置いておくだけでは自然に人は来ません。集客は広告が前提と考えてください。

ホームページの中の1ページを「LP」と呼んでもいいですか?

広義の意味では正しいです。アクセス解析上、ユーザーが最初に着地したページはすべて「ランディングページ」と呼びます。ただし、この記事や制作の現場で「LP」と言うときは、縦長1ページ・申込特化の”狭義のLP”を指すのが一般的です。会話の相手がどちらの意味で使っているか、確認すると安心です。

LPはSEOで上位に来ないのですか?

構造上、不利です。SEOは複数ページで情報が豊富なサイトが評価されやすく、1ページ完結のLPは検索上位を狙いにくい傾向があります。LPの集客は広告で行うのが基本、と割り切るのが現実的です。SEOで長期的に集めたいなら、ホームページ側で取り組みましょう。

予算が少ないです。最初はどちらから作るべき?

ゴールが1つに絞れるなら、まずLP1枚で商品を検証するのがおすすめです。少額の広告で反応を確かめ、手応えが出てから信頼基盤としてのホームページに投資すれば、限られた資金を無駄なく使えます。「小さく試して、当たってから広げる」が基本です。

両方作ると、費用は単純に足し算になりますか?

必ずしも倍額にはなりません。LPとホームページで役割を分け、それぞれに必要なものだけを作れば、無駄なく設計できます。むしろ「何でも1つのサイトに詰め込む」より、役割分担したほうが結果的に効率的なこともあります。まずは順番(どちらから作るか)を決めて、段階的に投資するのが賢い進め方です。

まとめ:道具ではなく”目的”から決めれば、もう迷わない

最後に、この記事の要点を再結晶しておきます。ランディングページとホームページは、対立ではなく役割分担です。LPは「今すぐ1つの行動をさせる営業マン」、ホームページは「信頼を積み上げる会社の顔」。どちらが優れているかではなく、目的が違うだけなのです。

  • まず「達成したいゴールを1つ」に決める
  • ゴールが1つならLP、複数の入口と信頼構築が必要ならホームページ
  • 選ぶ基準は「今ほしいのが”今すぐの行動”か”長期の信頼”か」
  • 両方必要なら、役割を分けて段階的に持てばよい

この記事を読み始めたとき、あなたの中にあった「なんとなく不安」という気持ちは、今どうなっているでしょうか。「自分のケースなら、こっちだ」と自分で決められるスッキリ感に変わっていれば、この記事はその役目を果たせたことになります。

そして、次にやるべき具体的な一歩はとてもシンプルです。

今すぐできる、たった1つの行動

紙でもスマホのメモでも構いません。「あなたのゴールを1つ」書き出してみてください。それが決まれば、LPかホームページか、あるいは両方か——道具は自然と決まります。

自分のケースで迷ったら(相談したい人へ)

ここまで読んで、「ゴールは決まった。でも、具体的にどう設計すればいいのか、この見積もり金額は妥当なのか、第三者の目で確かめたい」と感じた方もいるかもしれません。

そんなときは、ひとりで抱え込まず、気軽に相談してみてください。あなたのゴールと状況をお聞きすれば、LPとホームページのどちらが最適か、どんな順番で作るのが無駄がないか、費用の妥当性はどうかなど中立的な立場から一緒に整理できます。売り込みではなく、あなたが後悔しない一歩を踏み出すためのお手伝いです。判断に迷ったら、そのモヤモヤをそのまま持ってきてください。

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この記事を書いた人

栢見斗|Webコンサルタント

立命館大学を卒業後、大手医療系メーカーに入社。営業として年間2億円の売上貢献。キャリアチェンジのため、Web制作会社→デジタルマーケティング会社へ転職。Webマーケティングを幅広く学び独立。年商8億規模のリノベーション会社や引越業、介護施設などローカルビジネスの集客支援を行っている。

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